RAIDやNASにはWD Redなどのサーバ用NAS用HDDを使うべき?

カッとしてRAIDケースポチる。でもちらりと書いたんだけど、リアルで表題のような質問を受けたので、もちょっと詳しく書いとこう。ただし私感(でも、体験による)。

はじめに書いときますが

NASやRAIDにはHDDにWD Redを!と書いている人は多いんだけど、それ以上に大事なことを書いてないのが多すぎるんだよね。。。HDD2台構成以上のが多いNASやRAIDではHDDを複数台動作させるために電力を使う。省電力で回転を落としたり停止したりしたときにも複数台一気に回すと電力を使うので、ずらして一台ずつ回すというようなこともやったりする。何が言いたいかってーと、タコ足配線とかで電圧落ち気味のところにNASやRAIDのコンセントをさすなって事です。NASやRAIDのHDDに何使うか以前の話です。大事なデータが・・・って思うならちゃんとした電源にさしましょう。(※ 最後の「ていうかそもそも・・・」に続く)

個人向けの2HDD構成のNAS、RAIDケースの場合

個人向けの2HDD構成のNASやRAIDケースでは(もちろん使い方にもよるけれど)ほとんどの場合ではなんでもいいかと思います。私の場合はWD Blueのエコノミー(5400rpm)を2台でRAID1、です。

これはちゃんと理由があって、個人用途では24h稼働というより単に24h電源が入っているってだけのことで、アクセスがあったりHDDのヘッドが動いたりってのが実質は24hあるわけではないだろうこと、そしてアクセスがなければ回転を落としたり停止したりする機能がついていることがほとんど。また、ちゃんとしたものならファンがついていてそこまで高温にならないこと、振動もそこまでにはならないだろうこと。そして2HDD構成だとRAID1で使うことの方が多く(私感)、冗長性も確保出来ていることもあります。

なのでこの構成の場合、WD Blueの5400rpmでも十分、と言えるかと思います。ただし本当に24h連続稼働連続アクセスがある場合にはWD Redの方がいいでしょう。

個人向けの1HDD構成のNASの場合

冗長性が確保できていないのでこの場合にはWD Redなどのサーバ用NAS用HDDを使った方が安心ではあります。というかそもそも1HDD構成のNASはこの冗長性の観点から言っても個人的にはオススメしません。HDDに何を使っているかとかそういう問題ではなく、NASの信頼性の問題です。なんのためのNAS導入なんだ、と。ネットワークアクセスストレージ、です。要はサーバですよ。そこにUSB HDDをつけて更にバックアップとるぐらいなら、最初から最低でも2HDD構成のNASをオススメします(シングルモードで使うにしても)。ま、クラウドサーバやミュージックサーバ、ビデオサーバのような使い方もあるので、便利さ優先で冗長性・信頼性は無視して、ってことならなんでもいいかと。というか1HDD構成のNASには最初からHDDが入っているので選びようもないのですけど、ね。でも使い方次第。

個人向けの4HDD構成のNAS、RAIDケースの場合

2HDD構成の時と話は似てますが4HDD構成にしているということはRAID5や6などにするのだと思います。この場合はWD Redなどの方が安心です。が、WD Blueにして定期的に交換する、という手もあります。この辺りは運用方法によりますが、24hに近い稼働・アクセスがあるならWD Red、そうでもないならWD Blue程度でもイケるぐらいにとらえておけばいいかと思います。

SOHO・企業向けの多段構成HDDのNAS、RAIDケースの場合

これも上の個人向けとも話は似ていますが、SOHOやお店程度なら個人向けと同じと思っていてもいいかとおもいます。例えば日中だけのSOHOの、日中だけアクセスがあるファイル共有サーバ、バックアップで4台構成ならWD Blueでもイケます。

それ以上のHDD台数や、日中だけといってもひっきりなしに稼働・アクセスがあるような場合、24h体制で稼働・アクセスがあるような場合で絶対に止まってはいけないような業務のサーバになっている場合はWD RedなどのNAS用RAID用のHDDであるべきです。且つ、さらにUSB HDDにバックアップを取るべきです。もしくはファイルサーバ用にNAS1台、バックアップサーバ用にNAS1台。

ただ、一応書いておきますが、5台程度のPCから日中ひっきりなしにアクセスがあるところで4台構成のRAID6のNASやめてubuntuのファイルサーバし、そのHDDはWD Blueでバックアップ用にSeagateのこれも安価なbarracudaでどちらもSATA接続でサーバ一台に積んでますが、なんの問題もなく稼働しています。RAIDは組んでないので差分バックアップ+データのミラーリングバックアップと二重のバックアップを自動でとるようにしてます。もちろん無停電装置に接続してます。

業務用の場合、24h止めていけないサーバなのか、冗長性が大事なのか、焦点をどこに絞るか、運用性をどうするかによっても必要なものは変わるってことです。

ていうかそもそも・・・

よくある「NASにはWD RedなどのNAS用のHDDを選ぶのが大事!」なんてのは、聞きかじっただけの情報で書いている人もいる、間違ってはいないが、正解というわけでもない、というのが本当のところ。

そしてこれもそういうことを書いているところに限って書いてない(し、使っている風なことは書かれてない)のだが、(USB接続のRAIDケースはPCの電源落とすなりスリープにはいるなりすればなにかしら連動するなり手動で電源落とすなりできるので除くが)そもそも独立しているNAS、それもWD Redを必要とするようなNASの使い方の場合、無停電装置も確実に必要だってことです。無停電装置がなけりゃ片手落ちです。意味ありません。RAID1ならまだなんとか・・・RAID6ならなおさらです。

なので「冗長性」だ「データの信頼性だ」なんていくら書かれても、個人的には無停電装置もないNASには最初から「冗長性」だ「データの信頼性だ」なんてないでしょ?と、強く思います。そうじゃない、本当に気軽につかえる家庭内クラウドサーバ的なことならなん便利さ優先でなんもいいんですよ。せめて電源落ちる/HDDがダメになる直前のデータ・ファイルがUSB HDDなどにバックアップ取れていれば、まぁ、なんとか、かと。でも冗長性、信頼性を語るなら無停電装置と連動して電源OFFにできる機能をもったNASじゃないと意味ないです。

TimeMachineってやっぱりすごい。のところでもちらりと書いたんですけど、NASにバックアップ・・・無停電装置とセットじゃなかったら怖くて私はできません。Mac一台につき1台のUSB HDD、USB RAIDケース、の方が遥かに安心です。

ほんと、NASが流行りで売れるからと、各メーカーがバンバンだしていて、便利な機能も付加されているけれど、便利さを優先するならいざ知らず、信頼性・冗長性を優先するならHDDがBlueかRedかの話よりも、ちゃんともっと構成と運用を考えるべきかと、私は思います。

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