今時のIJプリンタ 2019 の続き。悲報:CanonはMac対応を正式にやめた模様。

Canon、Mac向けドライバーの提供を正式にやめた

前回の記事の通り、条件が背面給紙複数枚必須でエプソンは候補除外、レーベルプリント必須で6色上位機種限定確定で、本来は5色程度で十分なのだが選べるものがないので仕方なしに少しでも価格の下がった昨年モデルのTS8230を選択。

しかし・・・

多くの方が不満を述べている通りでインクコストの問題は相変わらずで、もう何もいう気にもなれない。レーベルプリントは使い勝手は悪くなったものの、まぁ、使えなくもないので、100歩譲って我慢するとして。です。

一番大きな問題だと思うのはMac向けのCanon独自のドライバーが2018モデル以降提供されなくなったこと。AppleのAirPrint機能を使え、と。これはつまりメーカーからドライバーも提供されなくなった古いドライバーなどはとりあえずプリントできるAirPrint機能、つまり汎用プリンタドライバーですよ。Linuxなどの自前のドライバーと一緒です。

Canon独自の、機種ごとの特色のあるドライバーの機能は一切使えなくなっています。例えばA4フチなし印刷をしようと思っても「はみ出し量の調整」や「インク量の調整」「用紙ごとのカラープロファイル」などは一切使えません。

たとえば、用紙選択で写真用紙を選ぼうにも「写真」がひとつあるだけ。光沢ゴールドとかプラチナゴールドとかマットとか選ぶメニューはありません。全てひっくるめて「写真」が選べるだけ。どこでもできないのかというと、ドライバーではなく、いちいち本体で用紙設定する必要があります。・・・バカか?! Wi-Fiの意味ねーじゃん!

特に困るのがフチなし印刷。細かい調整が全くできません。ただ例えばIllustratorなど切り落としデザインの見本などを印刷では「拡大・縮小」を「カスタム」にして97%ぐらいにするとほぼ画面通りのはみ出し量で印刷できるなど自身で工夫すればどうにかは逃げられます。

スキャン機能も同じく、基本的にMac標準のイメージキャプチャを使うってだけで、細かい「モアレ低減」「シャープネス」などの設定は一切使えません。

これでは新品だが、古い、メーカーのドライバーも提供されないプリンタを買ったようなもの。Linuxのドライバーをだせってんじゃねーんだよ・・・(いやCanonはLinuxのドライバーも出してるけど)。メーカードライバーがないのを知っててでもなんとか使えるもんねとある程度で我慢しているLinuxユーザ(だけども)じゃないんだけど?

Appleからこんな記事がでている

https://support.apple.com/ja-jp/HT201465

最新のプリントテクノロジー。うん。確かにAirPrintは便利だ。特にライトユーザにとっては簡単至極だ。でも何度も言うようにこれは汎用ドライバであって、簡単に使える仕組みであって、高品質な印刷やら高度なスキャンを目的としたものではない。そういうヘビーなユーザ向けにこれまで通り「ライトユーザはAirPrint、ヘビーユーザにはCanon独自ドライバで様々な機能を提供」すべきじゃねぇのか?

ほんとにMacユーザを完全にバカにしています。ていうかCanon IJ部門はWIndows1本で行こうということなのでしょうか? 設定して試し印刷してみて頭に血が上った製品は久しぶりです。これなら「Macでは多くの機能が使えません」もしくは「Macでは多くの不便な点がございます」と明記しないと問題があるレベルでしょうよ。加えて「Mac用のCDは一切て供されません。Macはインターネット経由でサイトからダウンロードしていただく必要がございます。インターネット環境がない場合はお使いいただけません」だそうではっきりと言い切ってます。

さらに問題なのは2018モデル以降、新しいモデルがすべてこのようになってしまってること。

まさかここまでハッキリとしているとは思わず、買ってしまったので仕方なくしばらく頭に血を登らせながら使おうとは思いますが、EPSONから背面給紙が一枚だけではないモデルが出たら即刻買い換えようと思うレベルです。

CanonのIJプリンタ部門にはまともな奴はいなくなったのだろうか?

ということで、このプリンタ・複合機にかぎらず、MacのMojave以降のOSで使う場合にはCanonの2018以降のモデルはドライバーが提供されてなくなり「使って使えないことがないレベル」まで退化していることにご注意を。

これでは半額以下に価格が下がったとしてもMacユーザでは価値がないと本気で思う。「ドライバーをインストールしなくても使える」はある意味ではメリットだが、「Macにはドライバーの提供しませんからAirPrintでつかってください」は意味が違う。
本気で使おうとする向きにはデメリットでしかない。それで一体全体Mac用ドライバーの開発コストがなくなった分はどこに反映されているってわけ?

少なくとも定価の2019モデル、加えてXKなどの最新モデルはMacの最新OS上では価値が大きく下がることは本当に注意すべきことじゃないかと。

インクの問題はあろうけれど、真面目にドライバーを出しているEPSONの方がまだマシ。

想像だったが、決定的に

まさかなぁ・・・という淡い希望を持ってCanonサポートに上記の疑問をぶつけてみたら・・・。公式見解として、心苦しいのですが、お客様のおっしゃる通りの状況でございます。とのこと。CanonはMacに対しては「AirPrintで普通のプリントはできるだろうし、イメージキャプチャで普通のスキャンはできるからからそれ使ってね。あとは知らん。だって対応してないもん」という事の様です。上位機種を買う意味すらありません。

おかげで高い機種買おうが、安い機種買おうが、ハードウェア的な違い以外には一緒というふざけた状態で、少なくともカタログやサイトのオススメ機能等はWindows限定の機能と心得る必要があります。

ん?・・・CanonはIJプリンター部門をフェードアウトするか大幅に縮小するのかしら・・・。とか勘ぐってみたり。。。

3 thoughts on “今時のIJプリンタ 2019 の続き。悲報:CanonはMac対応を正式にやめた模様。”

  1. TS8230で年賀状をフチなし印刷しようとして、はみ出し量を調整できなかったので、ここに来ました。全く同感です。ながらくブラザーのプリンタを使用していたのですが、写真を綺麗に印刷したいとおもって夏に購入しましたが、高い買い物をしてしまいました。

    1. koyomatさん、あけましておめでとうございます。

      フチなし印刷出来ましたか? はみ出し量の話が出ている様なのでフチなし印刷自体はできたのだろうと想像致します。ウチではフチなし印刷をかなり悪戦苦闘してサポートにも問い合わせて、サポートでもわかっておらず、結局でた結論は「本体側の用紙設定で予めフチなし印刷に対応している用紙に設定している必要がある」でした。詳しく書くとテスト印刷をしたかったので高品位専用紙に設定していたら、何をどうやってもフチなしにならず、諦めかけた頃に用紙設定をインクジェットハガキにしたらやっと出来た、と。でも、おっしゃる通りはみ出量の設定などは出来ませんでしたが。。。

      ほんと、CanonのIJ部門はユーザー不在のまま進んでいる様です・・・・。

      1. あけましておめでとうございます。返信ありがとうございます。お察しのとおり、フチなし印刷はできました。私の場合、もともとインクジェットハガキへの印刷だったので、用紙設定によってはフチなし印刷さえできないというトラブルは免れたようです。

        用紙設定によってはフチなし印刷ができないのは、ブラザーでも同じだったように思います。でもブラザーでは、この用紙ではフチなし印刷できません的なメッセージが出ていたように思います。古い機種だったからでしょうか。

        いずれにしても、キャノンはMacのパワーユーザーをないがしろにしていますね。残念です。

        このページをリンクさせていだきました。ありがとうございます。

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