私はApple製品のファンである。が、決して盲目的なApple信者では無いし、ダメなものはダメと言える。
iOS開発の中心人物であった上級副社長スコット・フォーストールの退社の話題は、個人的にはなんら驚く事はなかった。世間をにぎわせているiOS6のApple マップの不出来具合の責任はフォーストール氏にあると言ってまず間違いないだろう。
一部のブログサイトでは公平でより詳細な記事を読む事が出来るが、残念ながら一部であり、他の多くは穿った見方をしているような気がしている。
私が好きなApple製品とはつまり、
故スティーブ・ジョブス氏のヴィジョンとジョナサン・アイブ氏の洗練されたプロダクトデザイン、そして以前もチラリと書いたが巨大な中小企業と言えるApple社の姿勢だ。大赤字を抱えて失敗を続けているPanasonicと大きく違うのもそこだと思うし、SONYが変わってしまったのも個人的にはそこだと思う。
スコット氏の失敗云々という想像の話をするよりも、スコット氏が関わったモノを見た方が早い。ギズモードによれば
- 言わずもがな、Apple Map
- 個人的には一度も起動すらした事がない Game Centerとそのデザイン
- 鳴り物入りで登場はしたが、中々認識率のアップの方向に向かわない Siri
- 友達を探すのアイコン
- iBooksとNewsstandの本棚デザイン
- 非接触IC時代にまさかのPassbook
- Podcastアプリのまさかのオープンリールのデザイン
- iPhone/iPadのあちこちにある皮のテクスチャーやファブリックのテクスチャー
- カレンダー・アドレスブックのアナログ手帳風デザイン
てな具合だそうです。明らかに失敗なMapはさておき、他のデザインを見ると、遊び心があるとも言えますが、俯瞰で見ると「洗練された」とは言えない、もっと言えばAppleデザインらしからぬ気がするのが多い。デザインの統一性が無いというか、もうハッキリ言っちゃうとカッコ悪い。で、これらが面白い事に故スティーブジョブス氏が健在だった頃にはマシだったのが、一転、弾けたようにカッコ悪く使いにくくなったものもある。
これは完全に個人的想像なんですが、個人的趣向をゴリ押しする、そしてセンス自体は特に良かったわけではなく、スティーブ氏の下でダメな部分が抑えられて、いい部分が引き出されていたのが、ダメな部分が出てきたというか。なので、追い出されたと。まぁこれは完全な想像なの話なのでそんな事はどうでも良いのですが、電脳-煩悩的な興味はこのスコット・フォーストール氏の退社によって、今後のiOSがどう変わっていくか、です。 もっともっと洗練された、統一感のある、デザイン・インターフェース・機能に変わっていって、もっとワクワクするユーザー体験が出来るようになると良いのですが。
そしてsiriの改良にも力を入れて欲しいと。
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