また低レベルな記事。「実は高かったガラケーの完成度「スマホ移行は退化」の指摘も」・・・くだらねぇ。。。

先ず始めにかいておくが、私はガラケー肯定派だ。しかしこの記事にはがっかりする。

■ガラケー 実は完成度高かった（NEWS ポストセブン）（※週刊ポスト2013年11月8・15日号）

詳しくは読んで頂くとして、文章中に出てくるそれぞれ別の人が言った事自体だが・・・。

 

• 3.11では、スマホを使ってツイッターやフェイスブックで安否を確認できたという話題がありましたが、あれはちょっと褒めすぎ。実際には、すぐにバッテリーが切れますから
• 例えば災害で体がどこかに埋まってしまったようなときに、手探りで、指先の感覚を頼りにボタンを押すことができる
• スティーブ・ジョブズが日本のｉモードを見て、多機能の電話を思いついたと言われています

以上『IT批評』編集長の桐原永淑氏

• ツイッターもガラケーで十分に使えている
• その一方でスマホは、電気自動車と同じです。何kmも走れると言っておきながら、実際はこまめに充電しないと走れない

以上 コラムニストの木村和久氏

確かに先述のお二人が指摘した事は紛れもなくガラケーのメリットであり、存在意義だ。しかし最初の3.11ではという件は異議を唱える。実際に体験していないのであろう、机上の理論だ。というか体験もしていないヤツに語られたくない。バッテリーが幾らもったとしても当時は電波が極端に入りにくく「通話」という手段がとりにくかった。携帯メールも殺到して届きにくくかった。ところがFBやtwitterはそうでは無かったのだ。伝言板として機能した。サーバーの仕組みが違う事と、一極集中しなかったからこそ、機能したのだ。この時にバッテリーは電源を入れっぱなしにはしていない。無駄な電力消費を避けるのと同時に、電源ONの時に返信がある掲示板として機能したFBやtwitterは確かに役に立った。そしてあの時、緊急な優先的に処理されるべき電話だってあったはずで、通話では無く、キャリアメールでもなくFBやtwitterによる連絡は帯域を有効に使うのにも役立ったのだ。なにより、ロウソクの下でみな体を寄せ合って寒さをしのいで過ごしていた時に、１対１の電話やメールではなく、１対多のtwitterやFBの返信がどれだけ勇気づけられたことか。。。体験もしないで知ったかぶりをされては遺憾である。

iPhoneを含むスマホのバッテリーは確かにガラケーに比べて遥かに短い。しかしガラケーにない3.11の時に活躍したスマホの利点を解っていない。スマホの最大の利点はパソコンと同様に様々なアプリがInstall出来るという点だ。キャリアの電波もWi-Fiも使えない、ガラケーが完全にアウトの状態でもスマホではナビが使えたし、GPSで位置を特定できたのだ！それがあの時どれだけ役に立ったのか、この人たちには想像もできないのであろう。

バッテリーの問題に戻ろう。東北では車移動が主である。１人１台の状況だ。車の被災を免れていた人はスマホは充電出来たのである。今の時代パソコンも多くがもっている。どーせどこにもつながらないノートパソコンがあの時に無事だったならバッテリーを利用してスマホに充電が出来た。私の場合にはモバイルバッテリーもあった。実際にバッテリーが問題にはならなかった。それを如何にもバッテリーが問題で使えなかっただろう的な「想像」はどうかと思う。

体がどこかに埋まってしまった時に・・・の件に関してはガラケーの方が有利なのは間違いないが、iPhoneではsiriが使えるしスマホにも同等の機能はある。声さえ出せればどうにか出来るので、どうにもならないという事でも無い。

多々異論はあるが、それでもガラケーの利点と言うのは確かにあるし、スマホの利点も確かにある。必要とするものが違うだけなのだ。どちらが優れているとかそういうレベルの話ではない。

この記事の、なによりの問題はこの記事をまとめた筆者にある。

先のお二人の話を勝手に「退化」と結びつけているから呆れてしまった。おサイフケータイやワンセグが無いから退化だと。いやガラケー必須の方には退化だろうが、それを必要としていない人にはなんら問題にならない。

退化ではない、ジャンルが別なのだ。かつてのワープロ機とパソコンを比べているようなモノだ。電話に特化しそれに付属する機能をつけたガラケーと、付属する機能として電話がついているスマホは、ジャンルも必要とされるものも違う。どちらか一方がもう片方をけなしたところで意味はないということを、筆者は理解していない。

しかし、如何に世のメディアの情報がレベルが低いのか、はっきりと解ってしまう記事であった。