電脳-煩悩的 PCオーディオの話。

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ま、うちの場合はモニター環境が主なんで所謂PCオーディオ環境とはちと違うのだが。。。ネットを徘徊していると今だに「Bluetoothは音が悪い」「PCオーディオは音が悪い」と、内容をわかっていれば良いのだが、その実、よく知りもしないで過去に聞いたことをスタンプのようにふれ回っている輩がいるのに腹がたつw

PCオーディオとは

もちろんPCを主体としたオーディオ環境の構築である。デジタルであるCDを主体とした一般のオーディオとの違いはPCの記録媒体に記録されたデジタル音楽ファイルを再生するという事だ。ではCDと一般的なデジタル音楽ファイルでは何がどう違うのかというと

 

CD

データ形式:リニアPCM
サンプリング周波数 :44.1kHz
ビットレート:1411.2kbps
ビット深度:16bit

一方デジタル音楽ファイルだが、以下【第6回】本当に怖い音声圧縮 - 音質劣化を“見た目”で確認! (1/2 …という記事の表をお借りすると

という感じ。ビットレートが一番低いので128kbps、一方CDは固定で1411.2kbps。1/10以下だが、単純比較をしてはいけない。圧縮して転送するデータが128kbpsというだけで、デコードされたもの同じという事ではない事には注意。しかしながら先述の記事の2ページ目にあるグラフをみてもらうと流石にビットレート128kbpsの圧縮では高音成分をガッツリ省いてしまって耳の肥えた人でなくても音質の違いは分かりやすい。そしてこれこそが「PCオーディオは音が悪い」と言われてきた一番の原因。

他の原因としてはPCオーディオに使われる機材の問題。DACはPC内蔵のDACで、且つ、内蔵のためノイズの影響を受けやすい。さらにあまり良いPC向けスピーカーが無かった/選択する人が少なかったというのもある。どちらかといえば「気軽に・大量に」というのがそもそものコンセプトなのでそういう必要性も無かったわけだ。

が、一般的に浸透してくると欲求は高まってくるし、技術も製品も進歩する。今はその進歩した状態なのだ。

USB DACは専用の設計がされ専用のチップが搭載され高音質。外付けする事で色々と対策もできる。それが高音質のヘッドホンやパワードスピーカーやニアフィールドスピーカーの存在を押し上げる。なんならピュアオーディオに接続しても良いかもしれない。

ハイレゾは本当に圧倒的にいい音なのか

実はそうとも言い切れない。いや、正確にはよりリアルな音を記録している事には間違い無いのだが、そもそもマスター音源時点でハイレゾを意識して、ハイレゾに向いた音場が大切な音楽でなくてはあまり意味はないと、個人的には思う。実際にはアイドルグループのハイレゾ音源なんて、必要ないかと思う。楽しみ方はそうじゃない的な。リマスター版も同じく、だ。なので本当の意味でハイレゾを楽しめる音源というのは実は少ないのではないかと思う。

さらにハイレゾで再生可能な音域はサンプリング周波数が96kHzの場合には48kHzまでで192kHzの場合には96kHzまで再生可能。しかし人間の耳には20kHzまでしか聞こえない。この超音波を体感するのがハイレゾなんて言っている人もいるが、これこそオカルトの領域を出ていないだろう。超高音の音が視聴可能音域に影響を与えるというのはあるかもしれない。つまりそういう聞こえない部分の音を含む場合の波形の変化はわかるかもしれないという事。和音のように音の響きにツヤを与えるとかそういう部分。ただ、これも本当に微々たる差だろう。そもそも若くない世代、「歳をとってお金に余裕があるので最高のハイレゾを」なんて考えている人はそもそも耳が衰えているのでその差が判るだろうかという部分でもある。残念ながら。

この方のなぜハイレゾは「バカげている」のか – Qiitaがわかりやすい。

面白いテストがある。

ハイレゾ音源は人間の耳で聴き分けられるか? 禁断のブラインドテストで検証!

まさかのAAC 256kbpsが一番音がいいとか感じた人もいるぐらい。これは所謂クソ耳というより、音源によってはそれで充分だという事でもあると言えよう。この事は先述の記事の2ページ目のグラフを見るとわかる。AAC 256kbpsでは波形に大きな変化は無い。そしてこれはケーブルや電源やノイズと言ったアナログ的要素の影響より低いと思われる。逆に言えばそれなりの機材なら、AAC 256kbpsでも十分に楽しめる、という事である。

もう一つ。ハイレゾの定義とCD定義との違いはサンプリング周波数とビット深度という事になる。そしてサンプリング周波数とビット深度ということに限るなら

192kHz/24bitのハイレゾ無圧縮音源は本当に聴き分けられるものなのか?

を読むと面白い。ハイレゾ信仰者もいるが「ハイレゾ商法」と名言している人もいる。結果的に状況的には「圧倒的に高音質とは言えない/言い切れない」という事になろうかと思う。これは高画素でハイスペックな安価なコンデジと、スペック的にはそのコンデジには劣るが圧倒的に高画質な一眼レフとの違いにも似ている。問題はサンプリング周波数とビット深度(量子化ビット数)だけではない、とも言える。ちゃんとハイレゾを意識して録音され、マスタリングされ、配信された無圧縮ハイレゾファイルならアレだが、そうでないない、ハイレゾブームに乗っかっただけのものもある(というかその方が多い気がするのは気のせいか・・・)。「ハイレゾ商法」と言われても仕方がない現状がある、と、付け加えよう。

蛇足だが、一番いい音は高度な技術でマスタリングされ、高度な技術をもっている職人にカッティングされ、圧縮?なにそれ?な、波形そのままを記録したアナログレコード、という事になろうかと思う。一度も針を落としていない、アナログレコードをレーザー読みとり方式のプレーヤーで再生するというのが多分一番音質的には良いのでは無いかと思う。全然気軽ではないがw、マニア的にはその方向が一番幸せになれるかと思う。

今時のPCオーディオのおすすめ

てことで。電脳-煩悩的にはこう言いたい。

音を浴びるように大音量でじっくりと【鑑賞】するので無い限り、AAC 256kbpsのiTunes Plusの音質で十分楽しめる。

ただし、それなりの、USB DAC、ヘッドホン、スピーカー、ケーブル、電源が必要で、AAC 256kbpsのデータをより正確に再生できる環境を作ることが必要という条件がある。逆に言えばAAC 256kbpsの音すら正確に再生できていない状況が大半ではないかと思う。そう、問題の多くは音楽ファイルフォーマットよりも、再生機器の方なのだ。そして、多分というかおそらく、今ハイレゾが音がいいと言っている人の半数以上がそのハイレゾ対応するために手持ちの再生機器自体の品質が上がった事による再生音質変化で「ハイレゾは音がいい」と思っているのでは無いかと個人的には思っている。ハイレゾを語っている個人サイトの多くは単に理論的なことを書いているに過ぎない。

こういう(先述したような)事情なので機材は「ある程度の」品質で十分だとも思う。超高額なものもわんさと出ているが、ある程度以上はその差は微々たるものになる可能性がある。しかし、PCの付属品レベルはもちろんのこと、価格最優先な製品から「ある程度」のものに替えるだけでAAC 256kbpsの音質とハイレゾの音質の差以上の差を体感できるかと思う。というかいかに低品質な機器で聴いていたのかと実感できるはずだ。その上でハイレゾ音源を語ってほしい。何にでも言えることだがスペックだけでは無い。どれだけ理解して、いかに構築するか、だ。

それともうひとつ。iOS11ではFLACファイルに対応することがわかっているので、状況は一変するかもしれない。これはハイレゾ音源がどうこうというより高品質なCDプレイヤーと遜色ない音質を再生できる、ぐらいに捉えていた方が今はまだ良いのかもしれない。ハイレゾを意識した録音・マスタリングされたハイレゾ音源が一般的になればその大なり小なり恩恵は受けるだろう(聞き分けられるかは別として)。もちろんその時にはDAC内蔵型の高品質イヤホンやヘッドホン、もしくは外付けのヘッドホンアンプを別途用意する必要はあるだろうけど。

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