ubuntu serverに最適なBeelink EQ12を超えるものが出てこない。

2023年12月に入手してからちょくちょくネタになっているBeelink EQ12。現在はKIOXIAの2TB NVMe SSDを挿してubuntu 24.04.1server版で動作している。途中いろいろいじったり、構成変えたりで電源を落としてはいるが、それ以外は基本電源入りっぱなしで24h動作しているが、全く文句を言わず淡々と静かに動作してくれている。あたり個体だったのかもしれんね。

中華製のよくわからんメーカー(メーカーというかインディーズ)製miniPCの検証の為に入手したものだが、結果まる一年問題なく動作した(たまたま?)。

だが、不安要素はある。そう、まさに中華製の安価なインディーズなminiPCという部分だ。M/Bに使われているパーツにどこまで信頼(耐久性)が置けるのか(初期搭載のSSDはすぐに別な物に交換)。そしてドライバーの提供、特にBIOSファームウェアアップデートの提供があるのか、だ。YouTubeでもブログでもこのあたりを全く考えずに「これはすごい!」「これは使える!」とお気楽に配信しているのも多いので鵜呑みにしないように。。。

と言う感じなので、すぐにとは言うわけでもなく、なんとなしに「ubuntu serverを長く使う前提でEQ12からより信頼できるものに入れ替えると考えた時に何かいいのがあるか?」と調べ始めた。Beelink EQ12のスペックはこんな感じ。スペックだけは良いんだよなぁ、EQ12。

  • Intel N100
  • Memory DDR5 16GB (Micron製!)
  • NVMe PCIe x1接続
  • 2.5inch SATA x1
  • 2.5GbE x 2
  • Wi-Fi 6
  • BT5.2
  • USB 3.2 Gen2 x3
  • USB-C x1

特にPCIe x1なのをせめてx2ぐらいのがないかなぁとか探してみたが・・・無い。1年以上経ってるのに、まさか無い?

先日出たばかりのGMKtec G3 Plusはどうよ?

  • Intel N150
  • Memory DDR4 3200 (中華製メモリー)
  • NVMe PCIe x2接続? (Max 2TB)
  • M.2 SATA x1( 2240)
  • 2.5GbE x 1
  • Wi-Fi 6
  • BT5.2
  • USB-C無し。

CPUがN100からN150に差し変わっているが、N100とN150は性能的にはさして変わらん。加えて同じくインディーズマシンという点も一緒なのでEQ12と比べて品質に優位性があるわけでも無し。PCIe接続はどうもx2っぽいのだが、その代わり2.5gGbE LANがx1になってしまうし、MemoryもDDR4 3200に下がる。加えてこいつにはUSB-Cポートが無い。それに増設ストレージが2240なSATAって。うーん・・・。ただWindows11のライセンスはOEMでちゃんとしているという事なので、激安だしWindows11用に、初めて買うならアリ。ドライバー/BIOSアップデート等はWin11用に、各モデルごとにzipでまとめられて一式ダウンロードして解凍してそれぞれ適用する方式。が、ページを見ていると出荷時のドライバー類のようで、過去モデルも含めてアップデートが出ている感じではないのは注意。

同じく先日出たばかりのMinisforum UN150Pはどうよ?

  • Intel N150
  • Memory DDR4 3200
  • NVMe PCIe x1接続 (※ Max 1TB)
  • 2.5inch SATA x1( Max 2TB)
  • Wi-Fi 6
  • BT5.2
  • SDカードスロット

こちらはインディーズブランドより多少信頼感のあるminisforumのUN150P。って、UN100PからCPUを差し替えただけみたい。EQ12と比べて優っている点は多少パーツの信頼感があるってこととN150になったって事ぐらい。逆に劣る点はNVMeが最大で1TBまでに制限されている事。容量を増やそうと思ったら今現在は逆に価格が高騰してしまっている2.5inch SATA SSDを使うしか無い。MemoryもDDR4だし。まぁSDカードスロットも付いているしminisforumはWindows11ライセンスがちゃんとしているので、普通にWindows11の小型ビジネスマシンとして使えという事なのだろうね、server向きのスペックではない。ただ、Windows11として使うには一押しかもしれん。ドライバーなどは個別にちゃんと提供があるのは安心材料。

Beelink EQ12の後継機?EQ14はどうよ?

とか思ったが、Beelinkで不安だったから別なのと考えたのにまたBeelink選んでどーする、とも。EQ14ではCPUがN150になってNVMeスロットが2つになって、電源内蔵してACアダプタがなくなったのはメリット。だがMemoryはDDR4に格下げ、LANも1GbE x2ポートに格下げ(個人的にこれは痛い)。Windows11向きっすな。GMKTek G3 Plusと比べて用途や好みで選ぶって感じか。EQ12のようにserver向き!って感じではなくなってしまったのは個人的に非常に残念。それとBeelinkのサイトのサポートページが表示できなくなっていて、ドライバーなどがダウンロードできなくなっているので注意(これもあって買い替えを検討)。

他を探しても、やっぱりない

スペックだけ見るとSkyBarium N-BOX PRO N100というのがLPDDR5-4800MHZ採用で2.5GbEx1,1GbEx1の2ポート、NVMeはPCI x4接続で4TBまでサポート(ほんとか?)。・・・が、ちょっとインディーズすぎて怖いと言うのが本音。だって、SkyBariumと銘打ったサイトすらないもん。ubuntu serve入れるには問題ないのだけれど、Windowsで使う場合ドライバーはどうしろと?完全に買い切り覚悟っすな。

あとは中華インディーズブランドより信頼がおけそうな、GEEKOMのGEEKOM NUC MINI AIR12。中国製には違いないが、元は台湾の会社で本社は今も台湾にあるらしく、どれもこれも似た様なインディーズminiPCのなかでは一皮剥けている。EQ12と同じIntel N100でMemoryも同じDDR5。それいでいてPCIe x4接続!、最大2TBまで。作りも中華インディーズ横並びなminiPCと比べて結構良さそうで、NVMe SSDの放熱もしっかり考えれれており、シャーシにも金属がつかわていたりと、作りがそもそも違う。かなり食指が動くのだが、これLANが1GbEx1のみなんだよねぇ。これで1ポートでもいいから2.5GbEだったなら乗り換えてたかも。ドライバー類の提供もそれぞれのモデルごとにちゃんと提供があるのも安心。

誤解をうけそうなので一応補足しておくとubuntu serveとして使いたいという目線での話で、安価な最低限(主にネット/ビジネス用途)のWindows11機として使う場合は

  1. Minisforum UN150P
  2. GMKtec G3 Plus
  3. GEEKOM NUC MINI AIR12
  4. Beelink EQ14
  5. Beelink EQ12を含む他中華(インディーズ)メーカーのminiPC

というお勧め順です。特に1-3はWindows11ライセンスがちゃんとOEM版で初回電源ON時に初期設定から始まるので安心。ただし、英語版なので初期設定時にキーボードが英語キーボードとして進むので途中「@」が入力できないとかが出てくるので、あらかじめ対処方法(ググればすぐ見つかる)を調べておくことは必要。でも、4以降の様に怪しいライセンスを回避する為にサポートに連絡してライセンス発行してもらったり、クリーンインストールしたりという手順を踏まなくていいだけでも、1-3はお勧めできるポイントになる。なお、2のGMKteckに関してはG3 Plusはライセンス大丈夫という情報が入ってはいるのだけれど、他のモデルに関しては?なものもあったりするようなので、もっと上のCPUとかRyzenのAPUモデルとかで本格的にWIndows11として使いたいって場合は1のMinisforumか3のGEEKOMのものを一応お勧めしておきます。はい。それ以外の中華インディーズメーカー製は何度も言うが自己責任で、自分でどうにかできる人向け、です。

閑話休題

やっぱりubunsu serverとする場合の、EQ12より魅力あるのはないんかなあ・・・

と、思ったらASUSから2/14にASUS NUC 14 essential KITが出るようだ

正統派Intel NUCを引き継いだASUSのNUC。当然中華インディーズ製とは全く違う佇まい。ASUS NUC 14 essential KIT。これは完成品ではなくベアボーンキットで、Intel N150モデルもあり、MemoryはDDR5採用。(server用途ではたぶん使わんけど)WI-Fiは6E。NVMeのPCIeは何レーン接続なのかはまだわからないのだけれど(※1)、USB-Cが2ポート、USB-Aが4ポート、全てUSB3.2 Gen2だ!。さらにUSB2.0のUSB-Aが1ポート(UPSとの接続とかにつかえるね)。LANは1ポートだけど2.5GbE。公式にサポートするOSとしてWindows11とubuntu24.04が記載。これ、ubuntuデスクトップとしても当然良いけれど、server用途でも良いね。しかも中華インディーズminiPCより安心なASUS品質。EQ12より劣っている部分はLANのポート数のみ。まぁうちの場合Switching Hubが2.5GbEなので2.5GbE1ポートでもさして変わりがないので、実質問題なし。ASUS製を選ぶことにどういうメリットがあるのかというと、M/Bの作りはもちろんだけれど、他にもアップデート。BIOSのアップデートにドライバーのアップデート。このアップデートが今後も提供されるのかどうかが、中華インディーズ製miniPCの最大のネックだと、思う。これならubuntu Desktopでも多分だがBIOSなどのアップデートが出来るんじゃないかと。てことでASUS製なら確実にEQ12より今後も安心して使えそう。

(※1)先行公開されているマニュアルに記載がありました。

One M.2 PIe Gen3x4 connector supporting M.2 2280 or 2242 (key tope M) for NVMe or SATA SSD

をを。Gen3のx4っすね。minisforumの様なMax容量1TBとかもなくMax2TBまで(4TBが選べないのは残念)。しかもNVMe/SATA両対応ってのがいいですね。ただし、2.5inch SATAや2つ目のM.2 SSD用スロットはなし。

製品名NUC 14 Essential Kit
型番NUC14MNK-B
ブランドASUS
対応OSWindows 11 64-bit Ubuntu 24.04 LTS 64-bit RedHat Enterprise Linux 64-bit
CPUIntel® Processor N150, TDP 6W Intel® Processor N250, TDP 6W Intel® Processor CoreTM 3 N355, TDP 15W Intel® Processor N97, TDP 12W
チップセット統合チップセット
グラフィックスIntel® UHD Graphics (N97) Intel® Graphics (N150, N250, N355)
メモリSO-DIMMx1 最大DDR5-4800 16GBx1
ストレージ1xM.2 2280/2242 PCle Gen3x4 128GB〜2TB NVMe または SATA SSD対応
無線ネットワークIntel® Wi-Fi 6E AX211 (Gig+) Bluetooth® 5.3
LANRealtek Ethernet Controller RTL8125BG-CGx1 2.5G
オーディオRealtek ALC3251
TPMfTPM または TPM 2.0チップ
カードリーダーなし
HDMI CEC対応 USB 3.2 Gen2 Type-Cx1
前面!/OポートUSB 3.2 Gen2 Type-Ax2 3.5mm ヘッドセットジャック✕1
背面1/0ポートUSB 3.2 Gen2 Type-C # DisplayPort 1.4×1 USB 3.2 Gen 2 Type-Ax2 USB 2.0 Type-Ax1 HDMI 2.1 (TMDS) x1 DisplayPort 1.4×1 RJ45 LANX1 DC-inx1
側面1/Oポートケンジントンロック✕1
電源19VDC 3.42A 65W 電源アダプター
寸法(WxDxH)135mmx115mmx36mm
付属品電源アダプター
VESAブラケット&ネジ
保証書

これならWindows11でもubuntu Desktopでもubuntu serverでも安心して動かせますね(OSは別途必要)。8コア8スレッドのCore3 N355モデルの方がWindows11マシンとubuntu Desktopマシンとしてはおすすめだけれど、使い方によってはN150モデルでもじゅうにぶんに良い。

あとは価格だなー。実際に出てみないとなんともだけど、ちょっと期待しておこう。

(※あちこちのサイトで2025.2.1発売となっていますが、延期になり2025.2.14発売が正しいようです)

まぁ、現状EQ12でそこまで困ってはいないので、NASをrsyncサーバーにしてバックアップとりつつ壊れるまで使うという結論になるかもだけど、ぐらぐらきてます(苦笑

2/5 追記

大体の価格帯域だけでもわからんかなーとチェックしていたらEU圏で価格出てる様だ。

てな感じで、4コア4スレッドのN100の後継N150モデルが一番安価で169€。日本円にすると27,070円ぐらい。8コア8スレッドのCore3 N355モデルで239€。日本円にすると38,285円ぐらい。ふむ、日本でもこのぐらいの価格で出たなら完全にアリだな。。。OSとMemoryとSSDを別途用意しなくちゃいけないベアボーンなのでこのぐらいの価格であって欲しい。うん。

2/8 追記

NTT-XとひかりTVショッピングで予約が始まって、日本での価格がでましたねぇ。N150モデルが37,620円、N250モデルが44,880円、N355モデルが48,840円。先述の€の価格よりやく1万円高い価格設定だねぇ。これにOS、Memory、SSDが別途必要となると多くは「最初から全部はいってより安価なインディーズ中華製でもいいかー」とかなりそうっすな。

え?私?もちろん予約注文したっすよ。中華インディーズ製より断然ASUSの方がいいもんね。

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