EcoFlow DELTA3(plusではない方)が139,700円をほぼほぼ半額の72,000のセール価格(もろもろの割引後)でオフィシャルストアで販売していたのと、ずっとやりたくていたことがあったので、EcoFlow River2 Proを手放して代わりに入手。これで1024Whのこれと、512WhのRiver2 Maxと、256WhのRiver2の3台体制にグレードアップした。
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EcoFlow DELTA3がちょうどよかった
DELTA3 Plusが先に発売されて遅れてより安価な無印DELTA3が発売されたが、セール価格での価格差は大体1.5万円弱くらい。その差は筐体の色味が若干違うのと、DC入力がPlusが500wが2ポートで合計1000W、無印が500Wが1ポート。他にUPS機能がUSBでパソコンなどにシャットダウン信号が送れるか否か。これだけの違い。まぁ、普通に考えればPlusの方が良さそうではあるのだが、私の場合
- すでにAPCのUPSが2台ある
- ソーラーパネルの価格・スペックなどから500W入力で良さそう
なので、私は無印DELTA3を選んだわけだ(以後詳しく説明)。
これで何をするかというと事務所の電力を一部のみ無理のない範囲でオフグリット化+非常時(停電時)にも作業ができるバックアップ電源としてつかいたかったのだ。こんな感じ。
まずやったことはMac周りの省電力化。Mac Studio M2 Maxになって以前のMac Miniと比べてポートも多くなったので、90Wクラスの電源が必要なThunderbolt DockをやめてUSB Hubでも行けることを確認。サンワサプライのワットモニターで省電力化後のMac周りの通常時の電力を見ると図の周辺機器とモニター2台で大体90w程度。最大消費電力が96wというモニタースピーカーのTANNOY Reveal 402は非常時は使えなくなってもさして困らないので別経路とした(後でこれだけ電力を計測してみたら通常時は20-30w程度だったのでどうするか検討中)。
必要な電力がわかったのであとはこれをどのくらい使えるかだが、8時間は使えるようにしたい。 ポータブル電源の充電サイクルに負荷のないようにするとバッテリーの充電状態を10% – 95%ぐらいまでにしておきたい。加えてポータブル電源(とかモバイルバッテリー)の実際に使える容量はロス分もあるので大体70-80%ぐらい。とすると1024WhのDELTA3 / DELTA3 Plusクラスが良さそうだ、となったわけだ。
ソーラー充電を考える
1024WhのDELTA3 / DELTA3 Plusクラスが良さそうだ、と割り出したので、1024WhのDELTA3 / DELTA3 Plusクラスを充電できるソーラーパネルはってぇと、条件の良い日で日中に充電するとなると充電できる時間帯は日が短い季節で考えると長く見て9:30〜15:30がいいところで6時間。6時間で1024Whを満充電するとなると平均して170wで充電できる能力が必要になる。そうなると200wパネル1枚だと心許ないねぇ。てことで200wパネルを2枚とした。
EcoFlow DELTA3 Plusのソーラー入力は1ポートあたり15A以内、60V以内最大500w入力ということなのでLVYUAN(リョクエン) の200Wパネルを2枚にした。LVYUAN(リョクエン) 200Wのスペックは11.1A/18Vなので直列にすればアンペア数変わらず36VとなるのでDELTA3にはちょうどいい感じだし、比較的コスパもいいパネルなのと、日本法人があるしね。うん。これでやってみて足りなければパネル3枚直列にして54Vにすればいいかな。これなら(完全に曇天ではアレだけど)晴れ時々曇ぐらいなら6時間平均で170wは確保できるかな、という見積もり。且つ、DELTA3 Plusではなくて、無印DELTA3でいいな、という根拠。
【IEC基準・TUV規格品(ドイツ技術検査認証)】LVYUAN(リョクエン) 200W ソーラーパネル
Grid / Off-Gridを考える
基本的に日中はグリッドでMac周りを動かし、その間DELTA3はソーラーで充電。夜間はオフグリッドでDELTA3でMac周りを動作させる、という考え。
こちらの記事の方と全く同じ考えですね。
進化するポータブル電源、もはや電源コントローラに(impress Whatch)
違うのは、私の場合はEcoFlow DELTA3に任せずに完全に手動でやろうってこと。いろいろと自身でもデータが揃ってきたら件の記事のようにするかもだけれど、それまでは手動で切り替えてデータを蓄積したい。てことで先述の図の通り日東工業 DCS 切換カバースイッチ DCS2P15Aを入手してグリットとオフグリットを手動で切る変えることにした。
幸いなことにAPCのUPS、BR550S-JP Eが2台あってうち一台をMac Studio M2 Max用にしているので、Mac周りを(モニタースピーカー)以外をUPSから給電。そうすると手動でグリット/オフグリッドを切り替えた時にMac周りの電源が落ちずに済むじゃん!うし、これでやっぱり無印DELTA3でいいね(根拠2)。
実はこれ、昨年から考えていた
じつはこれ、昨年やろうとソーラーパネルを入手して、EcoFlow River2 Proを入手したのだけれど、何度か書いている通り体調が思わしくなく、実行できずにいたのだ。その後River2 Proでもちょっと足らないなぁとわかるもDELTA2高いもんねぇ、と思っていたらDELTA3 Plusが出て「もう一声!」とか思ってたら無印DELTA3が72000円で入手出来て、やっと1年越しに実行となったのだった(苦笑)。
Ecoflow River2 Maxも活用する
EcoFlow RIver2は母屋で非常用に置いているのであれだが、River2 Maxはどうなったってぇと、これもまた使い道がある。事務所内でもMac Studio M2 Maxを置いてあるデスクとは離れたところに置いてあるubuntu ServerとしているminiPCとAsustorの4ベイのNAS、そして2.5GbEのHub。これが3つで大体30-40wぐらいなのだ。
こちらは普段はとくにオフグリットでは使う予定は今のところないが、緊急時には512WhのRiver2 Maxなら単純計算で10時間くらい使える計算(実際には70-80%ぐらいなので7-8時間ぐらい)。こちらもAPCのUPSがあるのでそこにまとめておけば、壁のコンセントからRiver2 Maxに差し替える間も問題なく動作する。
別に持ってる120Wの折りたたみ式ソーラーパネル(7.5A/16V)で充電しておけば普段はモバイルバッテリーの充電やら普段から使っている充電式ランタンやらなにやらの充電に使えば、その分の電力は無料。まぁ微々たるものだが。
ちなみに母屋に置いてあるRiver2も同じ考えで基本は天気のいい日にソーラー充電で、普段はスマホやらなにやらを充電、だ。
とか書いていたら(笑
今日、まさに電力トラブルで、事務所に6箇所あるコンセントのうち、エアコンを含む4箇所が急に朝から使えなくなった!なぜかMac Studio M2 Maxまわりの2箇所のコンセントと天井の照明のラインは生きている。ブレーカーは落ちてない。漏電遮断機も動作していない。なんだろ?
ともあれ、まさにこんな状態を想定していたのでRiver2 Max起動!現在River2 MaxでNAS/Server/SwitchinHubが動作してます。今夜電気屋さんがみに来てくれるようなのだけれど、はてさてどんなことになってるのか。
あってよかったポータブル電源・・・。
こんな感じで無理なく(一部)オフグリッド化
以前
てな記事を書いたけれど、事務所まるっとオフグリットするとなると、天候のことも考えるとポータブル電源なんてレベルでは全然だめですね。そうなるとソーラーパネルも全然足りません。そうじゃなくって、予算が許す程度のポータブル電源を用意してそれに見合う範囲で【ついでに】ごく一部をオフグリッドがコスパとバランス考えるといいんじゃないかなぁと、個人的に思うです。はい。
前もかいたけれど、オフグリットといっても決して「家計の意味でのエコ」にはなかなかなりません。機材の初期投資と下げられる見込みの電気料金がバランス取れないもん。年間にどれだけピーカンの日があると?ってのもあるし。天気の悪い日で1日でDELTA3が充電できなければ、その日の夜はDELTA3つかわず清くグリッドから電源取ります。充電効率考えると特別なことがない限りDELTA3をグリッドから充電することは避けたいというのもある。
River2 Maxはもっとキッパリとして、天気のいい日にソーラー充電して、次の天気が良くなる日までモバイルバッテリーやらの充電にのみ使います。なんども書きますがうちの場合、目的が経費を下げる意味の「節電」ではなくて(非常時の為の)「一部オフグリット化」なので。
計算してみる
電脳-煩悩ではなんどもなんども「ポータブル電源で電気料金を下げるなんてできません」と書いてますが、どうもイマイチ伝わらないようなので、計算してみます。例えば、当方の場合。
1)初期コスト
EcoFlow DELTA3 1024Whなので1000wを1時間使える能力、もしくは100wを10時間使える能力(実際には容量の70-80%ここでは敢えて)。
90wの電力を8時間賄おうとEcoFlow DELTA3を入手 72,000円(セール)
200wソーラーパネル 22,000 x2 = 44,000円
ソーラーパネル用の架台 4,400 x2 = 8,800円
MC4 10mケーブル 4,800円、5mケーブル 2,500円、MC4-XT60i 3mケーブル3,000円、ケーブル計10,300円
スイッチ、コンセント、電源ケーブル、ステップル、カバーなど雑費約10,000円
機材・材料費計 145,000円(工事費別途(自分でやったので0円だが))
2)90wを8時間30日賄えた場合の下げられる電気料金
面倒臭いのでこちらのサイトで計算 電気料金計算
約670円/月とでたのでそれを12ヶ月にすると8,040円/年。たったこれだけだ。
初期コストをこれで単純に割るとペイできるのに18年かかる。
しかもだ、ポータブル電源が18年も持つとは考えにくい。加えて先の計算は年間通して毎日フル充電できたと仮定している。実際には悪天候などでほとんとソーラー充電できない日が1/3〜1/2ぐらいあると想定する方が現実的だ。ね、ポータブル電源で電気料金下げてエコなんて言っているやつの⚪︎⚪︎さ加減がわかるでしょ。
おまけでEcoFlow River2 Maxの場合
512Whなので500wを1時間使える能力もしくは50wを10時間使える能力(実際には容量の70-80%だが、ここでは敢えて)
3)初期コスト
50wを8時間使うためにRiver2 Max。38,000円(セール価格)
ELECAENTA ソーラーパネル 120W 19,000円(セール価格)
初期コスト計 57,000円
4)50wを8時間30日賄えた場合の下げられる電気料金
面倒臭いのでこちらのサイトで計算 電気料金計算
約372円/月と出たのでそれを12ヶ月にすると4,464円/年。こちらは初期コストがあまりかかってないので12年でペイできる計算。それでも12年だ(^^;
信頼できるメーカーのポータブル電源が非常に安価に入手出来て、設置コストのない折りたたみ式ソーラーパネルも安価に入手できれば、電気料金を下げる意味での使い方も現実味を帯びてくる、ように思える。例えばEcoFlow DELTA3をセールで72,000円で入手できたとする。Amazonで400wの折りたたみ式ソーラーパネルの最安値が50,000円ぐらいからなのでそれを買うと122,000円の初期コストとなり8,040/年で割ると9.8年でペイできる計算。ただし365日毎日晴れていて毎日満充電できた場合の話。加えて折りたたみ式ソーラーパネルの耐用年数は据え置き式に比べて短く、いちいち設置などの手間がかかることはあらかじめ知っておくべき。なので結局コスト面からポータブル電電では「節電」としてはメリットがない。
そうじゃなくって、できるならペイできるぐらいの初期コストで抑えてペイできるぐらい使えれば、機材の元は(ある程度は)取れる、ぐらいに考えるべきというわけだ。
そんな感じで「ポータブル電源で節電」は無理です。
そんな感じで電気料金を下げるという意味合いはかなり薄いので、SDGsな考え方の上でのECOと捉えるべきだし、何かの時の為の最低限のバックアップ電源確保と考えた方が、現実的だし、気持ちも楽だし、必要最低限に済ませれば結局はお財布にも優しいはずというのは上の計算でわかったかと。ポータブル電源はその名の通りあくまでポータブル電源。本格的なオフグリットや節電の為のものとは違う(緊急用やちょっとした用途に向く)。
YouTube動画に溢れてる(ポータブル電源つかって)「これで⚪︎年間電気料金0円!」とか、何の計算もしてないようなど素人の⚪︎⚪︎(自粛)な釣り動画なんてほんと信じちゃダメだというのもわかったかと思う。少なくともソーラーパネルの出力が⚪︎⚪︎A/⚪︎⚪︎Vで、ポータブル電源などのソーラー入力のスペックが⚪︎⚪︎A/⚪︎⚪︎Vなのかを考慮しないで(解説しないで)レビューしているようなところは見る意味があまりない。大体、機材、特にポータブル電源が10年以上もしょっちゅう抜き差しする各ポートがヘタらないとでも思っているのだろうね。無理だって。いや、なかにはしっかり色々検証して本当に参考になるチャンネルもあることはあるのだけれど、少ないです。少なくともチャンネル登録数が少ないようなところの動画はほぼほぼ⚪︎⚪︎(自粛)です。
一方で離島とかで(しょっちゅう停電になったりして)コストかけてでもオフグリットしなくちゃ生活できないようなところもあるわけで、そんなチャンネルは至極真っ当で参考になります。が、そういうところはポータブル電源ではなくてリン酸鉄リチウムバッテリーとハイブリットインバーター(もしくはインパーターとチャージコントローラー)を使ってオフグリットシステムを組むだろうから、用意する機材も意味合いも違います。「電気料金」に注目すればこちらのシステムの方がコスト面でもメリット高いかと思います(私は非常時には移動できる方が良かったのでポータブル電源を選択した)。
実は個人的にも計算済みなのだけれど、具体的には最低でも1日の使用量のうちベースとなる部分、例えばうちの事務所の場合だとエアコンを除いた部分を全部オフグリッドで賄えるように余裕を持ったソーラーとバッテリーとハイブリッドインバーターをできるだけ安価に組む(参考:ベース部分の電気料金x12ヶ月x5〜6年で初期コストの予算を計算)。で、日中はソーラーで動かしつつバッテリーにも充電、夜間は充電したバッテリーで動かす(エアコンも含めてしまうとかなりの大掛かりになってしまってなかなかペイ出来なくなるのでエアコンだけはグリッドで使う方針)。これなら電力会社に払う金額はエアコン代だけ。うまくすれば大体5-6年ぐらいででペイできる感じにすることができる。ペイできた後は完全にエアコン以外は無料。この方法、ソーラパネルもリン酸鉄リチウムバッテリーもハイブリッドインバーターも価格が下がってきているので現実的になってきた。もう少し様子を見てそのうちにやるかも。
話がちょいそれたが、「趣味の発電」なら別にどうでもいいのだけれど、そうでないなら、ちゃんと自身で計算して、納得できる範囲でやるのが、やっぱりいいかと。うん。
(追記)電気屋さんが来てくれた
17:00過ぎにいた現場から知り合いの電気屋さんが来てくれました。ありがたや・・・。早速みてもらうと、なんと屋内は問題なく、原因は電柱のヒューズが1つとんでるようだ、と。「すぐに東北電力に電話っす!」と言われてすぐに状況を伝えると、スマートメーターなのでリモートで状況を確認したらしく「電柱のところで電気が止まっているようなので、いまから行きます!」とのこと。をを!ありがたや(2回目)。18:30ごろ東北電力の下請けの方が来てくれて寒い中電柱に登って作業してくれて、無事復旧。
今日日中エアコンは使えなかったものの、EcoFlowのおかげで過ごせました。あってよかったポータブル電源(2回目)。
One thought on “EcoFlow DELTA3とEcoflow River2 Maxで無理のない範囲で部分的に事務所をオフグリットする。その1”