今年に入手したばかりで気に入って使っていたThinkPad X1 Carbon Gen8だが、早くも思うところがあって買換を考えていたら、ほぼ未使用のThinkPad X13 Gen3 Memory 16GBモデルが激安価格で出てきたのを見つけて、しばらく考えた末に思い切って買い換えた。超ヒッサビサに自身用のNotePCにすべくThinkPad X1Carbon Gen7 USEDを買ってGen8に替えて、ほぼ未使用のX13と1年で3台目だ(苦笑)。まぁこれで落ち着くと思う。
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ThinkPad X1 Carbon Gen8の買い替えを考えていた理由
理由は大きくはこの3つ
- Windows11を本当に使わなくなった
- ThinkPadを本格的に使おうとするとMemory8GBではちょいと厳し目なことが出てきた
- ThinkPad X1 Carbon Gen8の内蔵グラフィックのIntel HDグラフィックスが流石にしょぼく感じられることが出てきた。AMD搭載機にするか、Intel CPUにしてもIntel Iris Xe世代にしておくべきか。
(1)の「Windows11を本当に使わなくなった」だが、今年に入ってから起動したのが数回。これまで顧客のWindows PCのHDDのメンテナンスのためと、Excel VBAで作ったアプリのメンテと、たまにいただくMicrosoft Officeのファイルを開くためと、e-TAXのためだけにデスクトップ機を用意してあったのだが、昨今HDDがほぼなくなり、SSDが多くなってきて通常サイズのデスクトップ機である必要もなくなり
↑の通りことし8月にはminiPCにしてたのだが、よくよく考えてみれば、それすら要らないことに気が付く。年に数回Microsoft Officeファイルを開くのとe-Taxができさえすればあとはどうにかなる。・・・。
miniPCすらなくしてWindowsを環境を用意する方法としては4つ(ubuntuとWindows11で一つのSSDにてGRUB2でデュアルブートは絶対にしたくないので除外)。
- Mac Studio M2 Maxにparallels Desktopを入れて仮想マシンでWIndowsを動かす
- Ubuntu-MATEにvirtualBoxを入れて仮想マシンでWindowsを動かす
- ThinkPad内蔵SSDのWIndows11をクローンで外付けSSDに移動し、Thunderbolt接続で起動する(できるのか?)
- ThinkPadでRufusで作ったWin To GoでWindows11を起動する
てことで、やはり私の使い方の場合ubuntu Note PCに集約するのが現実的って感じか。ふむ、これらのことを試すのと、NotePC一台でメインでubuntuを使い、サブでWindows11を使うということを踏まえると
- AMD Ryzen5以上かIntel Core-i5以上(Iris Xe搭載世代必須)
- Memory 16GB以上
が最適なので、条件を満たすものを探していて、ちょうどいいのが見つかったので買い換えたってわけだ。
色々試して結果、Windows To Goでいくことにする
購入したThinkPad X13 Gen3が届いたので早速あれこれ試す。
仮想マシンでWindows動かすのは(気軽だけれど)とりあえず今回はナシとした。まずは速度的にも「ThinkPad内蔵SSDのWIndows11をクローンで外付けSSDに移動し、Thunderbolt接続で起動する」が可能ならよかったのだけれど、これはダメだった。うまく最後まで起動せず。USB4 / Thunderbolt4接続だからか?と思ったけれどUSB 3.2でもダメ。「Windows11ならクローンするだけでイケた」という記述をいくつか見つけたので「イケるか?」とおもったが当方の固有の現象かもしれん。ThinkpadとかNotePCのBIOSとかだとダメなのかも、とか。まぁダメなものはダメなので諦める。
てことで残るはRufus利用してWin To GoでWindows11(Rufusってなんぞや?とか、やりかたはググればすぐにいくつも見つかると思うのでググってくだせぇ)。USB 3.2 Gen2のNVMe SSDケースをUSB 4 / Thunderbolt 4のポートに挿してRufus起動するとSSDが見えない。仕方なしにUSB3.2 Gen1(Type A)のポートに挿すとうまくいった。ちなみにLogitecのNVMe SSDケースはRufusから認識できずにダメだった。Oricoの安いNVMe SSDなら認識できた。搭載チップとかの相性があるのかもしれん。
とりもあえずも、Win To GoでWindows11を無事新規Install完了。ライセンス認証して環境を構築する。「Win To Goだとアップデートができない」とかいう記述もいくつかみたけれど、普通にアップデートも出来ますね。ていうかあれこれ特に制限なく普通に使えてます。ま、うちの場合「USB SSDのWindows11を持ち歩いていろんなPCに繋げて起動」とかのためではなく、あくまで1台のnotePCでubuntuとWindows11の2つを起動しわけるのに使っているだけなのでそのせいもあるのかも。
で、ふとここで興味が湧いて、「RufusのWin To GoではダメだったけれどWIndowsがインストール済の状態ならUSB4 / ThunderboltポートにUSB3.2 Gen2ケースで接続すれば使えんじゃね?」と。これがうまくいけばUSB3.2 Gen1の5GbpsからUSB3.2 Gen2の10Gbpsの速度がでるもんね。恐る恐る接続。
イケた!やった!
さらにWin To Goが無事できて仕舞えば、USB3.2 NVMe SSDケースは作成時にはダメだったLogitecのケースでも起動できた。
これで気をよくして「では、できたWin To GoのWIndows11 SSDをThunderbolt3ケースに入れてUSB4 / Thunderbolt 4ポートに接続するとどうよ?」・・・これはダメでした(苦笑)。まぁUSB 4 / Thunderbolt4の40Gbpsは無理だけれど、USB3.2 Gen2の10Gbpsの速度では使えます。SSDのRead/Writeは1000Mbpsは出てるので実用では十分と言えるかな。まとめるとこんな感じ。
接続ポート | 結果 | |
クローン+Thunderbolt3ケース | USB4/Thunderbolt4 | 起動せず |
クローン+USB3.2 Gen2ケース | USB4/Thunderbolt4 | 起動せず |
クローン+USB3.2 Gen2ケース | USB3.2 Gen1 | 起動せず |
Win To Go+USB3.2 Gen2ケース | USB4/Thunderbolt4 | OK(10Gbps) |
Win To Go+USB3.2 Gen2ケース | USB3.2 Gen1 | OK(5Gbps) |
Win To Go+Thunderbolt3ケース | USB4/Thunderbolt4 | 起動せず |
Win To Goの起動時のドライバーなどの制限かもしれんねー。Thunderbolt接続やUSB4だと起動できないってことなのだろうねー。むぅ。
ubuntu-MATEからubuntu Desktopに戻した
入手したThinkPad X13 Gen3の主なスペックは
CPU: 第12世代 Core i5-1235U / 1.3GHz (iris Xe)
Memory 16GB
USB 4 x2, USB3.2 Gen1(type A) x2
NVMe SSD 256GB(WD Black SN770 512GBへ換装)
(Win To GoのSSDは512GBのCrucial P3 Plus)
だ。ThinkPad X1 Carbon Gen8はMemory 8GBでIntel HD Graphicsだったのでubuntu 24.04ではちょいともっさりだったのでubuntu-MATEに切り替えてたけれど、ThinkPad X13 Gen3はWindows11を動かすのも十分なスペックで、当然ubuntu Desktopも全く問題ないスペック。それなら(個人的に)ごく僅かに(慣れなくて)使いにくいubuntu-MATEより普通のubuntu Desktopのほうがいい。てことで戻しました。はい。いやubuntu-MATEも良かったんだけどね。慣れるとメニュー構成とかいい感じだし、何よりMemoryが8GBでもサクサク動くし。でも通常のubuntu Desktopと比べちゃうと細かいところでいけてないなぁとか思うところがいくつかあって、ね。(例えば指紋認証の扱いとか、あちこちの細かな挙動とか)。X13 Gen3 16GBならubuntu DeskTopは当然サクサク動く。
ちなみに、ThinkPad X1 Carbon Gen8とThinkPad X13 Gen3
比べて見ると重さは同等。性能的には先述したとおりThinkPad X1 Carbon Gen8より新しい世代のThinkPad X13のほうがやはり上。Memoryも8GBモデルから16GBモデルに変えたのでだいぶ快適。GPUもIris Xeに上がって全体的に快適。
やはりこれからなら(Intel CPUなら)できればIntel HD Graphics搭載世代CPUよりIris Xe搭載世代CPUのほうがいいねぇ。他部分の比較だが(私感)
- X13のほうが横幅は狭い。奥行きは同じ
- X1 Carbonのほうが薄い
- 電源ボタンはX13のほうが押しやすい
- 指紋認証はX1 Carbonのほうが楽
- 画面は14inchのX1 Carbonのほうがいい。がX13も悪いわけではない
- Memory 8GBのX1 CarbonならMemory 16GBのX13のほうがいい
という感じで価格の高いX1 CarbonとコスパのいいX13で実際のところそこまで価格差ほどの性能差はないようにも思える。まぁX1 Carbonはある意味プレミアモデル的な位置付けなのだろうし、ね。中古で同等スペックならX13のほうが断然安いので私ならX13の方をお勧めする。価格を無視すればX1 Carbonのほうが所有欲を満たせる・・・と思いきや、意外やX13も非常に質感は高い。底面パネルはマグネシウムだし、そしてこれが何よりの個人的なメリットだがX13の塗装はX1 Carbonのあのソフトな塗装よりずっと手垢とか目立ちにくい塗装で、個人的には質感でもX13のほうが実は好みだった(^^;
なにより「ほぼ未使用」のThinkPad X13 Gen3が安価で買えたしね(^^ そういえばどの程度の「ほぼ未使用」なんだろうとバッテリーのステータスをみると「充電回数2回」。マジか!? 筐体をみても管理ステッカーなどは貼られた形跡もないし、使った形跡すら見当たらない。マジもんで「ほぼ未使用」だった。つか新古品じゃん。これはラッキー。
ま、ともあれ、同等スペックの場合で、どちらにするかで悩んでいるなら個人的にはコスパのいいX13の方を勧める。もちろん、コスパ度外視ならX1 Carbon。