上の写真は昨年に買ってあった、HDDやSATA SSDなどをそのまま挿せる便利なやつ。加えてこれは、PC入らずでクローンができたり、セキュアイレースができたりとさらに便利。もう新しいのが出てしまったので、一応新しいののリンクを貼っておく。
まぁ、基本的には業務でのメンテ作業用に入手したのだけれど、普段遊ばせとくのは勿体無いなぁ、と、思っていたところ、そこまで使っていない3TBと4TBのHDDが余ってしまったので、「そうだ、ずっとほぉっておいた過去データをこの余ったHDDへ移してしまおう」と思い立ち、作業開始。気がつくと丸一日たっても終わらん始末(笑
そりゃそうか、Blu-Rayなども含めて結構あって場所取ってたもんね(爆 まぁもう廃棄してもいいか、なデータもあったので、実際の取り込みは枚数は結構減ったけれど。それが3.5inch HDD 2台分のスペースで済むのだからだいぶスッキリするねー。ところで。。。
アーカイブデータの保管(長期保管)には光メディアが最適? HDDは向かない?
そう、検索してみるとわかるが、いつもの良く分かりもしない輩の記事が溢れていて、辟易する。ざっとこうだ。
- 光メディアが最適。できればM-DISK
- HDDの寿命は5年。振動にも弱いので長期保管には向かない。
- LTOもおすすめ。
・・・。いや、コストよりデータ保全に重きをおいているなら正解なので企業が企業に提案するならこれでいい。が、記事の多くが一般ユーザに向けて書かれている。アホか?と言いたい。
(1)に関してだがCD-R、DVD-R、Blu-Rayメディアだけれど、記録層は紫外線に弱いし、保護層は湿気に弱い。ちゃんと保管しないと読めなくなる。それと個人的に一番心配なのがドライブの方だ。今後長きに渡って光学ドライブが存続するのかというと疑問だ。あれだけもてはやされたZIPドライブやMOドライブは早い段階でディスコンになり、CD-RもDVD-RもBlu-Rayも世間の使用頻度はガッツリ下がっている。だって、必要性が少なくなってきているからね。パソコンもテレビも録画機も光学ドライブを搭載しなくなり久しい。そんな状況で光学ドライブをこれまでの同じ様な価格で出し続けられるのか?という開発・製造のメリットデメリットを考えると、よほどのことがない限り衰退していく可能性の方が高い。いくらM-DISKでメディアの耐久性が上がったとしてもそれを読み取るドライブがなければ意味ねーじゃん。
(3)に関してはそもそも個人向けじゃねーし。選択肢にだすなよ。
(2)のHDDが多分2022年現在で一番現実的なアーカイブメディアだろうと、個人的には思う。通電しない状態でのSSDへの長期保管は今はまだ不安なところがあるし、USBメモリー、SDカードなどはいはずもがな。光学メディアは先述の通り湿気と紫外線対策をしたうえでの保管となると意外と場所を食うし、ドライブの不安がある。加えて、HDDと比べてもコストが高く、使い勝手も悪い。
HDDの寿命を「約5年」なんて平気で書いているところがほとんで辟易する。あまつさえ「長期保管にはサーバ用のHDDを」なんてバカなことを書いているところすらある。そしてお決まりの「HDDは振動に弱い、磁気に弱いから」だ。
そりゃすべて、アーカイブの話じゃなくて通常の運用での話だってばさ。常時通電して動作させる通常運用と違い、アーカイブの場合はデータを書込むときだけ通電して動かし、基本的に書き換えることもない。なのでHDDのエラー領域や書き換え回数・時間を気にする必要などない。唯一気にする必要があるのが、次回使う時のために正常に動作ができる様に保管するってことだ。基盤が錆びたり埃を被ったりしない様に、ケースに入れて乾燥剤をいれるか、防湿庫に保管。できれば横に。万全を期すなら地震などの大きな振動が伝わりにくい様にクッション材などがあればなおよし。ぐらいか。
これで5年以上たぶん大丈夫(私は責任を持たないが)。不安なら二重に保管すれば良いだけ。5年後10年後に現存する記録メディアよりもっと良いものが出てきたらそちらに変えれば良いし、インターフェースが変わっただけならそのインターフェースにあったメディアに変えれば良い。なにも変わらなくてもHDDを交換して保管しなおせばいい。それでも低コスト。そう、
なにも、一つののメディアだけで長期保管することにこだわる必要はない
んである。個人なら尚更だし、そのデータがなくなるととんでもない金額の違約金などが発生してしまったり、取り返しのつかない貴重なデータでない限り。私だって、FD→ZIPメディア→MOメディア→CD-R→DVD-R→Blu-Ray→HDDへと移して引き継いでいる。その時代に(その人、その企業に)最適なものに移していけばいいだけじゃなかろうか?と、思う。てことでかなり長くなったが
「HDDは寿命が5年と短く、振動に弱く、水害に弱く、磁気にも弱いので長期保管メディアには向かない」
なんて文言は全くもってズレている。
さて、うちの場合
うちのアーカイブデータは10年以上前の「多分もう使わないだろうけれど、まだ完全に要らない、とも言い切れない」データだったりするのだ。ちらっと確認すると、今となっては貴重な写真もあったり、今は懐かしZIPドライブやMOドライブのころのデータだったり(笑
流石にもう読み込めないデータ(Macromediaなど今はもう無いアプリのデータで、もう開けもしないデータ)は廃棄しよね。うん。
当時は光学メディアの方の信頼性の方が高かったのとコストの面から最終的に光学メディアへ保管していたが、先述したとおりそろそろ光学メディアや光学ドライブがディスコンとなりつつある可能性も捨てきれないので、そろそろそこそこの容量でも非常に安価になったHDDへ移しておいた方がいいだろうなぁと思ってはいて、すっかり忘れいていたってわけだ。しっかし、こうやって大量の光学メディアを実際に読み込んでみるとちゃんと保管していたハズなのに読めなくなっているディスクがあったり、読み込みに時間がかかったりで、よくこんなメディアを使っていたなぁ、と、今更ながら思うよねぇ。いまとなっては使い勝手悪すぎだし、実際にこうやって長期保管中に読めなくなる光メディアを目の当たりにすると「HDDより光ディスクメディアの方が長期保管に向いている」なんて安直に書いている奴はほんと、どこかから仕入れた情報でしか記事書いていないのだなぁと(略)。
とりあえず余ったHDD 2台7TBでじゅうぶんに事足りたっていうか全部で4TBとちょっとぐらいなので、動画素材など動画系を3TBのHDDへ。そのほかの古ーいデータは4TBのHDDへと分けて保管。こんなケースに乾燥剤とともに入れて保管…あ、防湿庫にいれりゃあいいのか。本当なら同じデータのHDDを2台1組の方がいいのだろうけれど、うちの場合(経験からいっても)、ま、大丈夫、かな。
・・・。そのうちにSSDやサーバにある5年以上まえのデータも順次こっちへ移しましょうかね。