某sueさんからコメントがあったのですが、他からも質問受けたのと、ちょっと色々書けそうなのでエントリーしてみました(笑)
さて、上の写真が所謂リテールクーラー(CPU買うとついてくる純正クーラー)です。ヒートシンクとファンで構成されていて、最初に書いときますがCPUを定格通りに動作させていればまずこれで問題出ることはないです。これが大前提。
Contents >>>>>>>>
なんでCPUクーラー替えるの?
- OC(オーバークロック)のため
- 熱暴走対策
- 静かにしたい
が、主な理由です。(1)については後回しにして(2)に関してはこれはPCケースやCPU付近の状況で、エアフローが効率悪く、全体的に冷えない状況になってる、とかそんなんです。例えばMicroATXケースやミニタワーなどではCPUの下のGPUボードがかなり熱持って、HDDも近くにあって熱持って、PCケースにケースファンなどが付いてなくて・・・って場合。この場合は第一選択肢としてとにかくCPU冷やさんことには話にならないのでより冷えるCPUクーラーに交換するってわけです。
(3)もよくある理由。ウチがそうです。リテールクーラーは上の写真でも分かる通り市販のものよりコンパクトです。定格で動作させた時にある程度の余裕しかもってないのでマックスでファンが回ることもしばしばで意外と煩かったりします。そこに市販のものに交換することで大型のヒートシンクと大型のファンで騒音の原因になるファンの回転数が低くても冷える、余裕を持ったCPUクーラーにすると、結果静かになる、ってわけです。うちで使った(でも安価な)これ
は、PCケースファンの流れに沿うようにCPUに対して直角にフィンとファンがついてますので、CPUクーラー自体もそうですが、PCケースファンも一役買うことになります。これがリテールクーラーだとCPUに対して水平についたヒートシンクに風を当てる構造になりますからね。違いは一目瞭然です。実際に大体リテールクーラーより10度ほど低く保ててます。(結果ファン回転数制御も低回転で済んでいる) こんな感じです。
さて、OCだけど…
多分そこまで詳しくないのだろうなぁ、な、方の記事だと「OCするにはCPUの型番の最後にXがついた倍率ロックフリー・モデルが必要」とか書いてあったりするんですが、違うんだなぁ(苦笑) それじゃない、的な。それは自動でやらずに手動で自分でできますよ、的なCPUって話で、OCはそうじゃないCPUをOCができるM/Bで設定変えてOCするのが基本です。以下面倒なのでwikipediaから引用
(a)半導体製品のマージンを見込む。
CPUやメモリ等は工業製品であり、出荷した全ての製品が最悪の条件の下で所定の性能(定格)を発揮できるよう、ある程度の余裕(マージン)をもたせて製造されている。このマージンを期待し、定格以上のクロックを加えて動作させる。
(b)最良の動作条件を整える。
半導体製品は仕様で定められた動作条件の範囲において、温度が最高で、かつ電源電圧が最低の時でも、定格通りの性能を発揮する様に製造・選別されており、より低温、高い電源電圧であれば、マージンが広がる。そのマージン部分を使ってクロックを定格以上に上げる。
(c)商品が潜在的に持つマージンを抽き出す。
半導体製品は同一規格の製品でも個々に特性が異なり、選別の過程を経て商品のランク(動作スピード)ごとに分けて出荷される。低ランクの商品の需要が急増した場合には、高い性能を持つ商品が、低ランクの性能試験のみを課されて低ランクの商品として出荷される事がある。この様な商品を選んで、低ランクの定格に定められた仕様以上の高クロックを与える。商品の特性はロット単位でばらつきがあり、特定ロットの商品がオーバークロックしやすい(マージンが大きい)と評判になれば、それを指定して購入する事も行われる(歩留まりの項目も参照のこと)。
(d)CMOS半導体のスイッチング速度を向上させる(高電源電圧)
CMOS半導体は、加える電源電圧が高いほどスイッチング速度が向上するという特性を持つ(「カツ入れ」を参照)。この特性を利用して定格以上の高電圧を印加することで、前述のマージン以上のクロックで動作させることが可能となる。ただし、スイッチング速度の向上と引き換えに消費電力が増大し、半導体素子の温度が急上昇するので、更に強力な冷却が必要となる。また、加速劣化試験を実施しているのと変わらない状況であるので半導体の寿命が短くなる。
(e)CMOS半導体のスイッチング速度を向上させる(低温)
同じくCMOS半導体は、低温において動作速度が速くなる。そのため、大掛かりな冷却手段を講じて定格を下回る温度に下げ、動作クロックの向上を図る。冷却手段としては、空冷、水冷、液体窒素を用いた冷却などがある。更に、ペルティエ素子による冷却も組み合わせることがある。
wikipedia
大体は(a)や(b)などで「もっとイケんじゃね?」的な感じでOC自体を遊んだりします。が、目に見えないマージンを手探りで探さにゃならんので最悪CPUを壊すリスクもあると言われるのがこれらのOCです。でも確かにちょっとぐらいなら意外といけたりするんだよねぇ。
で、面白いのが(c)です。出来次第で選別されてランク付けされて出荷されるのが基本なんだけど、例えば全部出来が良かったらとか、wikipediaに書いてあるように需要と供給のバランスが崩れた時などに上のランクのものが下のランクに流れてくることがあるってわけだ。ロット指定して購入できたりすると思いの外OCできたりしてしかも安定する。よりやすい金額で一つ上のランクのCPUが買えた、的な話になります。
(d)(e)はもう特殊な趣味な方向けの話なのでここでは割愛。知り合いは昔使わなくなった冷蔵庫の中にPC組んで結露でダメにした、的な(爆
これらOCは定格以上の電圧だったりクロックだったりで動作させるので熱対策もせねばならず、必然的に高効率なCPUクーラーが必要になってきます。水冷だったり超巨大だったり。。。
ま、(c)以外は普通に使う分には全く必要がないです、OC。ゲーマーやOC自体を楽しんだり、戯れたり自慢したりするって感じなので。
CPUの温度
CPUの温度センサーはCPU自体にもありますし、M/B側にもあったりします。OCする人なんかは別に専用の温度計をあちこちにつけたりする人もいますが、基本的にはCPUやM/Bから受ける情報で間に合います。
CPUは低負荷の時には大体40-50度ぐらいまで、高負荷で60-70度ぐらいまでで推移している状態を保てれば正常に動作してくれますので、それを目安としてうるさくてもいいからリテールクーラーか、静かにするために交換するかとか、CPUクーラーを選んで組みます。自分で組んでCPUクーラーと取り付ける時にサーマルペーストの塗り方がまずかったりしても温度が上がり気味になります。PCケース内、M/BやHDDの温度が高い場合にはPCケースのエアフローを考える必要も出てきます。ケースファンを追加したり、HDDファンを追加したり、外気より気圧をあげたり、下げたり、と、対策はいろいろですが、一般的には吸排気に一定の流れを作ってあげるのが手っ取り早いですね。ただ冷やす優先順位としてはCPUが一番なので、自身の使い方でどうなのかをアプリケーションなどで知る、のがスタートラインです。
CPUの温度を知る
CPU、HDD、GPUの温度を確認できるフリーソフト「HWMonitor」で紹介されているHWMonitorが見やすくてオススメです。例によってGoogleClomeをインストールさせようとするのでチェック外すのを忘れずに(笑)
と、ざっと書くとこんな感じです・・・
詳細なネタ、どうも有り難うございますwww
自分のPCのCPU温度、おかげさまで初めて知りました。
結果はなんと30度前後でした(@@;
純正クーラーで十分な結果ということで・・・
(笑)