iPhone 6sのSIMロック解除。格安SIMは必ずしも万人に薦められる訳ではない。

多くの方は解ってはいると思うのだが、解っていない方もいたので、書いておきます。

例えばSoftbankのiPhone 6sは契約後6ヶ月過ぎればSIMロックを解除出来る。が、その後が問題だ・・・。

Plan 1)Softbankを解約する場合

一括でiPhone 6sを購入していた場合は単にキャリアの回線の選択の問題だけで、1万円弱の違約金とMNP転出手数料だけで済むので格安SIMへ乗換えは検討に値するだろう。割賦契約でも2年経って縛りも無くなり残債もなくなってそのままそのiPhone6sを使い続ける場合にはその時に解約して、格安SIMのキャリアに乗り換えるのはアリだろう(その頃にはバッテリーがへたっている問題は残るが)。が、割賦契約で6ヶ月後に解約する場合、一括でiPhone 6sの残金と違約金を支払わなければならない。この辺りの説明が一切無く「6ヶ月後に直ぐに解約して格安SIMへ乗り換えるのが絶対に安い!」なんてバカな説明をしているサイトが圧倒的に多いから困る。(実は単に自身のアフィリエイトの為の記事だったりすることが殆どなのだが)

例えば私の場合iPhone 6sの64GBの割賦契約だが、割賦の支払いは1ヶ月遅れて始まるので6ヶ月後に解約するとなると残は19ヶ月分、端数の月もあるので詳細は省くが残債は79,920円。Softbankを使用している分には毎月割引が適用されるので実質無料に近い機種代金だが、解約時には割引適用が外れるので残債を払う必要が、当然ある。違約金と合わせて9万円弱になる。+MNP転出手数料3000円が掛かる。

私が毎月Softbankに支払っているのは、一番少ないパケットプラン2GBのスマ放題プランなので割引がかかって6530円/月。(24ヶ月だと、156720円) 以下24ヶ月で比較してみた。

例えばIIJmioの音声通話つきプラン、みおふぉんライトプランにした場合は2220円/月。(初期費用3000円)

  • a) そのままSoftbankを使い続けた場合(24ヶ月) 156720円
  • b) 6ヶ月後に解約してIIJmioのみおふぉんライトプランに切替えた場合、解約転出に93,000円+IIjmio初期費用3000、 2220×18ヶ月 = 35520円、合計24ヶ月で131520円

確かに金額だけみればこの比較でも25200円ほど安くはなる。が、落とし穴もある。仕事で使っているので対携帯、対一般電話への通話が多い私はSoftbankではスマ放題プランで通話が定額だ。IIJmioに切替えた場合には20円/30秒の通話料を別途計算しなけりゃいけない。仮に切替えた場合の差額の25200円を通話料に換算すると、630分/2年。一日に換算すると1分無い。毎日1分以上電話を掛けるとIIJmioの方が高くなる計算だ(^^;

Plan 2) Softbank契約そのままで格安SIMを追加した場合

例えば私の場合には先述の通り、通話料定額なので、一切Softbank回線を使わなくても毎月の料金は定額だ。なので6530円/月に変わりはない。それに単純にIIJmioの料金が加算されるだけだ。なので、ちっとも安くならないw が、海外へしょっちゅう行く方は現地の格安なSIMをいれる事が出来るようになるのでSIMロック解除だけはをしておくメリットは充分にある。

そして総じての、もう一つの落とし穴。IIJmioはそもそもiPhoneを扱っているキャリアでは無い。なので今後出る新しいiPhoneに切り替え様と思ったら、AppleでSIMロック解除版のiPhoneを買うしかない。勿論下取り割りなんて無いだろうし、実質0円プランなんてのは無いので、今後機種代金はまるっと払う事になる。上で24ヶ月で比較したのはその為だ。格安SIMでiPhoneを使い続けていく場合にはiPhoneの機種代金まるっと+格安SIMの料金+通話料になる。ところがiPhoneを扱っているキャリアの場合にはプラン自体は多少高いが割引が適用されて機種代金は実質無料に近くなる。

仮に今後出るiPhone 7が100,000円だったとすると24ヶ月で割ると4167円/月
それにIIJmioの2220円/月を足すと6387円/月+通話料/月

どうだろう、決して騒ぐほど安くはならない。(この場合古いiPhoneをオクなりリサイクルショップなりで売ればその分は浮くが・・・程度により価格差は激しくなるだろうことは予想がつくだろう)

更に、細かい事を言うとiPhoneはSoftbank、docomo、auがそれぞれ自社が最適化している。格安SIMではアップデート等が出来なくなるリスクもある。現に支障を来している格安SIMもある。また、故障や破損した場合の対応も大きく違う。前者はショップに駆け込めば代替機を貸してくれるが、格安SIMではそうはいかない。自身でどうにかする必要がある。冒頭に書いた通り2年経って色々と縛りも無くなり残債が無くなっても、料金のメリット以外に、これらのリスクは残る。

格安SIMは今後iPhoneの新しい物に機種変更したときに余ったら、サブ機として、家族に使わせるものとして、白ロムのAndroid機の通信手段としてはお薦めする。もしくは初めての携帯として最初から格安SIMの提供会社の端末ごと契約はメリットが大きい。

まとめると、電脳-煩悩的には「少なくともiPhone 6sの場合、ちまたで言われているのとは逆に、色々と自分でどうにか出来るパワーユーザ以外には基本的にお薦めしない」となる。突っ込んで検証されていない安易な推奨記事を鵜呑みにせず、格安SIMへの乗換えは充分に検討して欲しい。「格安SIM デメリット」で検索すると色々と引っかかるのであちこち目を通してからにしても、遅くはない。

 

6 thoughts on “iPhone 6sのSIMロック解除。格安SIMは必ずしも万人に薦められる訳ではない。”

  1. なるほど、なるほど。
    Andoroidユーザーだけど、その手の勉強をかなり自分もしたので
    iPhoneの環境がよくわかりました。

    幸い?自分たち夫婦はiPhoneユーザーになる予定はないんだけど、子供たち世代は
    なぜか?キャリアというよりは端末のイメージに惹かれる傾向にあるので、
    高い確率でその可能性@iPhoneユーザはありだなぁ…って考えています。

  2. 丁度 5Sの2年縛りが終わるので
    SIMフリーにするかそのママ機種変更か悩んでました。
    とっても参考になります。

    私の場合はフレッツ光からソフトバンク光に乗り換えも検討しているので
    トータルで考えると どうやらSIMフリーの旨味は左程無い様です。

    1. 白金の豚さん、ちわーちわー。

      あ、もう一つ。ソフトバンク光を含めキャリアとセット割りのISPはどこも速度がかなり遅いのは覚悟して下さい。。。この状況はdocomo,au,softbankどれも一緒です。コチラは東北の田舎ですが、当方の検証だとどれも光で良いときで20-30Mbps、悪いと10Mbpsを切ってたりします・・・。元々安価な500円/月程度のBBエキサイトで悪いときで20-40Mbps、良いときで70-90Mbpsな事を考えるとホントにお得なのか、そのぐらいの速度で大丈夫なのかも検討された方が良いです。
      ちなみにうちで契約しているISPは悪いときで100-120Mbps、良いと320-380Mbpsでますw

  3. お~っ
    有益な情報 ありがとうございます。
    やっぱり何か犠牲にするものがあるのですねぇ~
    (当たり前か。。。)
    私の場合は速度はそれ程気にしない(動画少々&オンラインゲームはしない)ので
    ポケットWiFiにしようと考えていたのですが 今度引っ越す群馬のアパートが
    エリアのギリっぽい と言う事で 一旦フレッツ光を開通させてソフトバンク光に乗り換え
    と言う予定です。
    まぁ 未だソフトバンクに切り替えは決定では無いので オペのお姉さんに
    速度の件は問い正してみます。
    PS
    私の場合はプロバイダーがヤフーであり ヤフープレミアム会員費も払っている為
    ソコでも多少のコストメリットが発生します。
    流石にシムフリーにしても2年間ならばトータルでこちらが安くなります。。。
    PS2
    6SにしたらPRO GUARD CRYSTAL GLASS Thin 0.1mm 使ってみます。。。

  4. PS3
    今計測したら50Mbpsでした。
    マンションタイプなのでこんなもんですかね。。。
    10Mbpsは微妙かも…。

    380Mbpsは驚異的ですね~

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