の続き。
デジタル臭がする、うちでは使い道がなくなった、といった感想をもっていたSENNHEISER MKE 400-IIだがその後いろいろとテストしていくと、MKE 400-IIならではのメリットも出てきたので、追記しておこうかと。うん。
Contents >>>>>>>>
その後RODE VideoMicro IIを入手(Fujifilmのカメラでもプラグインパワーのマイクは使えます)
Fujifilm X-E4をDJIのジンバルに乗せて使うときにジンバル動作をより安定させるためにマイクを軽量化したいな、という要望が出てきたので新しくなった RODE VideoMicro II(なんと50g切る軽さ!)を入手してみたらこれが意外と良い。
ちなみにFujifilmでは(最近のカメラを含めて)X-E4では(でも)「外部マイクはプラグインパワーを必要としないマイクをご用意ください」とマニュアルに記載があって「Fujifilmのカメラではプラグインパワーのマイクは使えない」と思い込んでいる人が多いとか。某価格.comのQ&Aでも意見が割れてたりするが、解んなきゃこたえなきゃいいのに、と、ほんと思う。保証はしないだけで使えますし、プラグインパワー自体は出ています。ただ、一口にプラグインパワーと言っても電圧が様々なので全てに対応しているわけではない、て意味です。少なくともRODEやSENNHEISERの比較的低価格のものは大丈夫。Comicaをはじめとする中華メーカーのプラグインパワーのマイクも大丈夫、です。
で、TRS接続での音質はVideoMic Go IIとVideoMicro IIでは大きく変わらなかった。基本的に同じマイクカプセルだそうだしね。なら軽い方が私には都合がいい。
ところでその後「あれ?」と思っていろいろテストしていくと・・・
RODEとSENNHEISERのポーラーパターンが違うというか、実際は結構違う
RODE VideoMicro IIのスーパーカーディオイドのポーラーパターンはこれ
SENNHEISER MKE 400-IIのポーラーパターンはこれ
見比べてみても意外と違うが、実際に使ってみるとこれが結構違う。VideoMicro IIの方は実際にはスーパーカーディオイドというよりカーディオイドに近い感覚で、感覚的には60度より広く80度に近いところまで感度の変化が少なく音質の変化も少ない。
これは環境音もリアルな音に近い感じで入ってくるってことで、例えば室内のエアコンの音はリアルな音で収録される。これはVideoMic Go IIでも同じ。
一方のMKE400-IIの方はスーパーカーディオイドらしく60度をすぎると明確に感度が落ちて、音質も変わる。先述のエアコンの例で言えばこちらの場合はエアコンの音は特定の周波数だけ残して消える感じ。
てことはだ。スーカーカーディオイドらしい収録をしたいならMKE400-IIの方がいいってことだ。デジタル臭い音と思ったのはこういうところも関係しているようなのと高音部と低音部が持ち上がっている感じもあるので、iZotope RX10で調整するとVideoMicro IIより自然な音になった。一手間はかかるものの、使えるじゃん!てことで
ショットガン的に使うならMKE 400-II、ライブ感を重視するならVideoMicro II
て感じか。インタビューやVLOGで使うならピンマイクの方が絶対的にいい。オンカメラマイクとしてライブ感のある映像と音声をとるならVideoMicro IIの方がカーディオイドに近くていいかも。狙った音を録るならMKE 400-II、と、MKE400-IIの使い道が出来た。ハンドリングノイズも使い方によっては気にならないし。
逆に(うちでは)RODE VideoMic Go IIの方が存在が中途半端になってしまったのでこちらをしばらく悩んだ末に手放した。
ちなみにSENNHEISER MKE 400-IIを入手した理由の一つが「X-E4ではプラグインパワーのマイクはつかえないのでは?」ということもあったのだけれど、先述の通り実際はそんなことはなかったし、だったら軽い方が良いしライブ感を重視した撮影の方が多いので基本、X-E4ではVideoMicro IIを使うことにした。
MKE400-IIは基本的にデスクでオーディオインターフェース経由で使おうかと思う。電池式なのでファンタム無電源ONにしなくても使えるしね。
SENNHEISER MKE 400-IIを見直した!って話でした。