Mac mini 2018のIntel UHD Graphics 630について

GPU性能を語る時に欠かせせないベンチマーク。しかしベンチマークは単に性能を比較しているだけで【実際に使えるのか、使えないのか】が書かれていないところが多い。しかもパワーを必要とするものの対象が「ゲーム」が圧倒的に多い。GPUはゲームとともに発展してきたといっても過言では無いので仕方ないとは言え、万人がゲームをするとは限らないし、仕事をするためにMac/PCを使っているものには全く関係の無い話だ。中にはパソコンでゲームしないやつなんているのか?ぐらいの勢いで書いてあるところまであるからビックリする。なので、実は全くもってGPUのベンチマークは比較の参考にはなるが、現実に置き換えてみた時にはどれだけできるかの参考には全くもってならないのだ。・・・・困ったものだ。。。

上記は先日あげたGPUのベンチマーク比較だが、それまで使ってたiMac 27inch Late2013のNVIDIA GeForce GT755Mより半分以下の数値しか出せていないMac mini 2018のIntel UHD Graphics 630は、どんだけ使えないのかというと・・・実はそうでも無いのである。実際のMacのアプリや使い方でいうとこんな感じ(ただし本体のMemoryは32GBにあげての話)

  • ゲーム → ×
  • 4K 表示(HDMI2.0) → ○
  • 動画再生 → ◎
  • Office系アプリ → ◎ (プレゼンアプリも含め問題なし)
  • iMovie → ◎
  • Final Cut Pro / Adobe Premier → △〜×  (iMovieと同等なことをするぐらいなら全く問題なし)
  • Logic Pro X → ◎ (SampleTank3の画面表示がなぜか△※後述)
  • Web閲覧/Youtube → ◎
  • Amazon Primeビデオ HD画質 → ◎
  • Adobe PhotoShop → ○ (普通の編集なら全く問題なし)
  • Adobe Illustrator → ○ (A1版サイズのデザインでも平気、ただし重いファイルだとスクロールがもたつく時はある、GPUプレビューでも綺麗)
  • Adobe LigitRoom → ◎
  • 写真.app → ◎
  • Kindle.app → ◎
  • 動画変換(リッピング) → ◎

・・・ね? ほんとにGPUパワーを必要とするものにしか使わんのですよ、GPU。CPUパワーとMemoryが十分にありさえすれば大概のアプリは余裕で動作する。ベンチマークは低いけれど実際には多くの場面で問題なく使えるIntel UHD Graphics 630。5万〜10万円かけてeGPUをつけるかどうかというのは逆にほんとに分かりやすい、と、思う。もっとはっきりいうとゲーマー/ゲームクリエイター/映像系クリエイター以外には高性能なGPUは要らないのだ。Final Cut Pro使ってますといったって趣味でたまーにiMovieに毛の生えたぐらいの編集なら多少時間がかかったってなんとかなるだろうよ、と。せっかく低消費電力なMac mini 2018にしたのにeGPUで400Wつかうというのも悩みどころ。いや、本当に必要な人は有無も言わさずeGPUつけにゃなんらんのだが、使いもしないのに無理せんでもいいという話だ。逆にいうと世の中のパソコンに搭載された高性能GPUの恩恵を受けている人はゲーマーやVRを含む映像クリエイター以外には少ないのだろうなぁともふと思ったり。

Mac mini 2018は今時の必要最低限のスペックの内蔵GPUで実質問題ないレベルの機能を提供しつつコストを抑える。一部のGPUをガシガシ使う人向けにはeGPUで好きなGPUカードが使えます、って事なんだろうね。あ、いいんすよ、先立つものが潤沢にあって、且つ、プライドが許さないって方は好きにやってください、はい(笑)。ゲームもしないのにベンチマーク自慢だけしたい人も(笑) ていうかそういう方は素直にiMac ProとかMac Proとか買って自慢してください、はい。

私は面白そうなのと、実際にどんな感じの使用感なのか試したいという興味はあるので、安いeGPUボックスとAMD Radeon RX560あたりの安いのを組み合わせて試してみるぐらいはする予定ではいます。 でも、私の使い方だとeGPUつけても今と何も体感が変わらないか、多少サクサク(画面が)動作する程度、ぐらいの可能性が高いんだよねぇ。。。どうにも我慢ができない状況が一つでも出てくれば「よし!」と重い腰を上げられるんだけど、今んところ、そういう状況がないのも事実(笑)。ほんのりと画面がひっかるような場面はあるかなぁ・・・程度なんだよね。このほんのりとが曲者で、我慢できるレベルなんだよなぁ。生産性が落ちるほどでもない。唯一いまんところ「これはおかしい」とはっきりしているはSampleTank3のウィンドウを動かすと尺取り虫のように一旦縮んで移動先で再描画、動かすとまた縮んで再描画。大きさを保ったまま移動できないってことが、毎回ではないがある、ぐらい。他アプリでは起きない単にSampleTank側の問題のような気もするが・・・。

2018.12.8追記

先述のPhotoShopとIllustratorだが、特にPhotoShopで思いの外我慢しにくい状況が発生。例えば消しゴムで画像のエッジ部分を処理しているときにリアルタイムで消せてはいるのだが描画が追いつかずマウスカーソルがクルクルとまわるサークルになってしまう。これが邪魔で画像が見えづらく処理しにくい。。。
それから、スリープからの復帰時にメインのHDMIポートに繋いでいる4Kモニターが赤い画面になってしまうという症状も発覚。Thunderbolt3(USB-C)経由のモニターでは起きないのでMac mini 2018の問題か、Intel UHD Graphics 630の問題か・・・。内蔵GPUではスリープからの復帰時にハングアウトしやすいという話もあるのでそれかもしれない、ねぇ。まぁ、メモリ共用だしね、そんなことも起こるのかもしれない。
やっぱりeGPU考えないと、かなぁ。。。

やっぱりeGPU考えないと、かなぁ。。。

まぁでも今現状では使えるというIntel UHD Graphics 630だが、今後の要求スペックがあがって「だめだ、使えない」となることも十分にありえるが、そんときこそMac買い替えではなく、eGPUの出番。予算の許す限りGPUパワーの恩恵にあずかれるという安心感はあるのである。

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